日々のあはい

貧乏人、本を読んで暮らす

『秋月記』読了 / 早起きしか勝たん

10月20日(金)

たまに食べるふりかけごはんのうまさ

目標どおりにジャスト6時で起床、カーテンを開けると重苦しいような空が広がっていた。天気情報アプリで確認したところ、曇りのち雨、そしてこの日の日の出は5時54分とのことだった。いつの間にかずいぶん遅くなったものだ。晴れの日なら朝焼けを眺める楽しみもあっただろうか。秋冬の朝の醍醐味だ。毎日、晴れてくれたらいい。

ストレッチをして、身支度をして、軽く掃除をして、朝ごはんを食べて、出勤までの残りの時間はコーヒーを啜りながら日記を書く。のんびりと過ごす朝の時間の心地よさ、代えがたい。やはり早起きは正義。早起きは裏切らない。今年中に目標の5時台起床に届きたいが、厳しいかな、いや、がんばろう。

この日はひとりで早番だったが、朝からお客さんが多く、ありがたいやら忙しないやら、いや、昨日までのゆるゆる退屈加減を思えば、ありがたやありがたや。週末がちゃんと賑やかだと安心する。土日もしっかり人が入ってくれますように。

いい感じに疲れて退勤、帰りにスーパーへ。冷蔵庫の中はいいのだが、お菓子のストックがほぼ尽きた。同僚から教えてもらった激うまプレッツェル(名前は忘れてしまったそうだ)を探すも見つからず、特売のチョコやかりんとうなど、600円分のおやつを購入。外へ出ると嵐だった。さっきまで普通の雨だったのに、そんないきなり?激しい風雨に横殴りにされて、信号待ちの身体がどんどん冷えていく。慌ててバスに飛び乗り、帰宅。本当にここ数か月の天気はどうかしている。

しいたけと玉ねぎと油揚げの和風パスタ

買ってきたお菓子をつまみながら読書。ああ、読み終わってしまった。面白かった。秋月藩にかかわるすべての人の物語、なるほど秋月記であったなあ。登場人物の多い作品だが、そこが本当によかった。村人Aとして通り過ぎていきそうな人がむしろ物語の魂みたいな存在だったり、序盤いちばんつまんない造形だなと思って見ていた人が、気が付けば主人公の師のような大きさになっていたり、少しずつかたちを変えていく友情や、それぞれの志、長い長い片想いの行く末、人と人とが関わりあうからこそ発見され、また新たに生まれゆくものの面白さ。

読了後の余韻は、秋晴れの日の爽やかな風のよう。「間様の生き方を見ることができて、幸せであったと思っております」、そう思う。間小四郎、ありがとう。いつかまた静かな秋の日に会いたい。