日々のあはい

貧乏人、本を読んで暮らす

どうにもならない夜のパン

10月4日(水)

いつも回らない口がいつも以上に回らず、無理に動かしては余計な言葉をぼろぼろ零し、盛大に後悔する。ひと言だって喋らない方がまだマシだったのじゃないか。俯いて、なんにもしたくなくなって、家に帰っても食欲がまるで出ない。

トーストをもそもそかじりながら、なんとなく漫画を開いてだらだらと読み耽る。布団を被ってからもなかなか寝付けなくて、夜中までスマホ。20代の頃はわりと毎日毎晩、こんな調子だったと思う。永遠に朝が来なければいいと願っていた。誰とも関わらずにいられる夜だけがやさしかった。思い出すと、少しだけ胸がざわつく。でも、きっと一生忘れられないし、忘れたくない日々。

どうにもならない夜もある

自分の中の打たれ弱い、もろい部分のむき出しになる夜のことを、昔よりは冷静に受け止められていると思う。どんなときでも、やれることをやるしかない。

ああ、でも、もっとやれたはずなのに!